コンテンツが盛りだくさんのフォーミュラE 東京E-Prix
昨年3月、国内初の公道を使用した四輪レースとして開催された電気自動車によるモータースポーツ「ABB FIA フォーミュラE 世界選手権」の東京E-Prixが、今週末5月17日(土)・18日(日)の2日間開催される。
レース中に後輪駆動と4WDが切り替わる新世代マシン「GEN3 Evo」がついに登場! 電気自動車の最高峰レース「フォーミュラE」シーズン11の注目ポイントはココだ
昨年は3月30日(土)に行なわれた第5戦の1レースのみ開催だったが、チケットが即完売になるなど反響が非常に大きかったため、今年は土曜日に第8戦、日曜日に第9戦の決勝レースを行うダブルヘッダー方式に開催内容を拡大し、より多くのファンに観戦機会を提供することとなった。
舞台となるのは昨年に引き続き東京都江東区有明にある国際展示場「東京ビッグサイト」の敷地とその周辺の一般道だ。一般的なサーキットの大半が人里離れた場所に位置し、アクセスはほぼクルマに頼らざるを得ないのに対し、新宿・渋谷から直通列車が多く乗り入れる「りんかい線」の国際展示場駅からは徒歩10分程度、新橋と豊洲を結ぶ「ゆりかもめ」の東京ビッグサイト駅ならさらに近く徒歩5分程度とアクセスは抜群に良い。
没入型ファンフェスティバル「ファンビレッジ」
さて、会場の東京ビッグサイトだが、じつはレース観戦チケットを持っていなくとも、フォーミュラEの世界観を楽しむことができるのをご存知だろうか。
正面から入って左手方向にある東ホールの4~6ホールで行なわれる「ファンビレッジ」と呼ばれる没入型ファン・フェスティバルがそのひとつだ。
ここではレーシングシミュレーターでフォーミュラEのドライビングスキルを体験したり、ライブパフォーマンスを楽しんだりすることができる。また、子ども向けコンテンツや携帯電話のチャージステーション、フードコートも設置されるほか、レーサー気分を味わえるアクティビティなど、多彩なコンテンツが設置されるという。
今シーズンからフォーミュラEにイギリスのローラとジョイントする形で参戦を開始したヤマハ発動機もブースを構える。
電動トライアルバイクの「TY-E2.2」や電動ミニバイク「E-FV」コンセプトモデルなど、電動化技術を活用した同社の「感動創造」の歩みに触れられる展示を予定しているという。
同時開催「GX TOKYO ACTION CHANGING」
一方ファンビレッジが開催されている向かい側のホール、東1~3と南展示棟では、「かえていこう。エネルギーと東京の未来を」を合言葉に、化石燃料からクリーンエネルギー社会へと転換するGX(グリーントランスフォーメーション)について学べる体験型イベント「TOKYO GX ACTION CHANGING ~未来を変える脱炭素アクション~」が同時開催される。
脱炭素という一見お堅いテーマのイベントだが、脱炭素に取り組む企業が行うワークショップ「都立ジーエックス学園」や、人気キャラクター「ぐでたま」とコラボした企画、クイズを交えながらモビリティの未来を知る「モビリティ・クエスト」など、どれも楽しめそうなコンテンツが満載だ。
もちろん日産のフォーミュラEマシンや、マツダCX-80 M-HEV、BMW i7など、四輪・二輪の実車展示も充実しているので、さながら次世代車両とその周辺環境などを学べるショーケースといった様相を呈している。
また、南展示棟では全長250mの特設コースでタイムを競うEVカート体験や、ドローンの操縦体験など、無料で楽しめるアクティビティも充実している。
さらに東ホール3では、ビックサイトの屋外で開催中のフォーミュラE 東京E-Prixの走行時間帯に合わせてパブリックビューイングが行なわれる。決勝レースは両日とも15時5分スタートなので、ファンビレッジとTOKYO GX ACTIONを1日巡りながら、最後はパブリックビューイングで締めるというプランが成り立ちそうだ。
もはやフォーミュラEがメインなのか、こちらのイベントがメインなのか分からぬほど、5月17~18日の東京ビッグサイトは内容が盛りだくさんなのだ。
2年目を迎えるフォーミュラE 東京E-Prixの見どころ
さて、フォーミュラEに話を戻すと、今シーズンは0-100km/h加速でF1をも凌ぐ速さを備えたマシン「GEN3 EVO」を全車が使用する最初のシーズンとなり、これまで以上に迫力のあるレースが展開されている。
しかし、結果だけで言えばこれが母国レースとなる日産を駆るオリバー・ローランドが、ポルシェに所属する2位のアントニオ・フェリックス・ダ・コスタに対し48ポイントの大差をつけランキング首位を独走中。ここまでの7戦中5回の表彰台フィニッシュと抜群の安定感を見せており、ここ東京でも活躍が期待される。
コースレイアウトは昨年のものを踏襲しているが、大きく変わった点がふたつある。ひとつはターン2からターン3の間にあったジャンピングスポットが改修され、マシンが宙に浮かないよう工事が実施された。東京E-Prixを象徴するフォトジェニックな場所だっただけに少々残念な思いではあるが、競技の安全性向上とマシンへの負荷軽減には必要不可欠な改修なので致し方ない。
もうひとつの変更点は最終シケイン(クランク上のコーナーのこと)の手前にあったシケインが廃止されたことだ。これにより外周路からビッグサイト敷地内へ戻ってきたマシンは、ハイスピードなまま左コーナーのターン16を通過し、少しだけ長くなった直線区間を利用してオーバーテイクを仕掛けてくることが見込まれる。ファイナルラップまで勝負がもつれ込むことの多いフォーミュラEだけに、ここで劇的な逆転劇が起きても決しておかしくない。
さて、土日にそれぞれ決勝が行なわれる今回の東京E-Prixだが、じつは2日間でレース周回数が異なり、土曜日は35周、日曜日は32周で行なわれる。どちらも使用可能なエネルギー量は32.0kWhと変わらないので、周回数の多い土曜日が電費に配慮したスローペースなレースになるかと言えばさにあらず。土曜日の第8戦は600kWの超急速充電「ピットブースト」が実施されるから心配は無用だ。
マシンのエネルギー残量が60%から40%になったタイミングでピットインを行い、約30秒間で3.85kWhの追加エネルギーを充電する。これで3周多いレースを乗り切るのだ。このピットブースト前後のポジション取り次第では、その後のレース展開が大きく変わる可能性があるため、その動向には注目したい。
また、今シーズンはレース中に一定時間マシンの最大出力が300kWから350kWに増大する「アタックモード」の効果が絶大で、狭く追い越しが難しい東京E-Prixのコースであっても、ストレートが多い公道区間で一気にオーバーテイクしていくシーンが両日とも見られそうだ。
まだまだ注目イベント満載
レース終了後には、直前までマシンが走行していたコースを、当日会場に来た誰しもが歩いて見学ができる「トラックウォーク」が両日とも16:30~18:00の間に実施される。参加希望者は東ホール1の搬出シャッターA付近に16:00~17:30の間に行ってもらいたい。
レースの模様は有料放送のJ SPORTSによる予選と決勝の完全生中継に加え、関東ローカルに限定されるが、地上波のフジテレビが17日(土)の第8戦を14:30~16:30で生中継、翌18日(日)の第9戦は16:00~17:25で録画放送を行なう。また、後日BSフジでも1時間のダイジェスト放送が予定されている。ABEMAやJ SPORTSオンデマンドなど、スマホ視聴に対応した中継も実施されるので、それぞれの視聴環境や契約状況に応じて東京E-Prixを楽しんでほしい。
また、フォーミュラE 東京E-Prixの開催に合わせて、参戦チームをスポンサードする日系企業も各種イベントを開催している。そのなかでも電子デバイスソリューションを手がけるTDKは、渋谷パルコ前で18日(日)まで同社がスポンサードするNEOM McLaren Formula E チームのフォーミュラEマシンを展示しており、最新のGEN3 EVOを目の前で見られる貴重な機会として注目したい。
さらに、日産はレトロなアーケードゲームをイメージしたフォーミュラEのゲームを、このフォーミュラE 東京E-Prixに合わせてリリースしている。筆者も試しにやってみたが、これがなかなかの難しさ。スマホで簡単に操作できるのでぜひ挑戦いただきたい。
2日間で異なるレースフォーマットに加え、無料でも楽しめるコンテンツが満載のファンビレッジとTOKYO GX ACTION CHAINGING。レースチケットを持っている人もそうでない人も、ぜひこの機会に次世代テクノロジーが凝縮された東京ビッグサイト一帯を満喫してもらいたい。
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