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日産「新型スカイライン」登場へ 伝統の「FRセダン」は“完全廃止”で「SUV化」に? 新時代の「日産の伝統モデル」はどう進化する? 新たな「14代目」の“現実的”な中身とは

掲載 更新 184
日産「新型スカイライン」登場へ 伝統の「FRセダン」は“完全廃止”で「SUV化」に? 新時代の「日産の伝統モデル」はどう進化する? 新たな「14代目」の“現実的”な中身とは

■待望の「次期型スカイライン」開発へ どうなるのか

 苦境に立たされている日産が2025年5月13日、経営再建計画「Re:Nissan」を発表しました。

【画像】超カッコいい! これが日産「最新スカイラインSUV!?」です! 画像で見る(30枚以上)

 その中で、今後開発していく新型車として「スカイライン」が含まれており、日産ファンを中心に、クルマ好きたちから熱い視線が注がれています。

 スカイラインといえば、限定的な輸出しか行われていないにも関わらず、映画やゲーム、アニメなどを通じて、海外のクルマ好きにも広く知られる存在です。

 そのため、歴代スカイラインの中古車価格も高騰しており、憧れの存在となっています。

 ただ実際に人気があるのは、1998年に登場した最後の「スカイラインGT-R」を持つ10代目「R34型」までです。

 伝統の直列6気筒エンジンを捨て、ターボモデルも非設定するなどの大改革を行った11代目「V35型」以降のモデルは、クルマ好きからはあまり支持されませんでした。

 再び脚光を浴びたのは、13代目現行型「V37型」に追加設定され、9代目のコンプリートカーと同じ「400R」の名を冠した、3リッターV型6気筒ツインターボエンジン搭載モデルからです。

 その人気を示すように、現在は3リッターV型6気筒ツインターボエンジン搭載車のみの展開となっています。こうした流れからも、現代ではこれまで以上に、スカイラインに高いスポーツ性が求められ続けてきたといえるでしょう。

 そこで筆者(大音安弘)が提案したいのは、原点回帰ともいえる、コンパクトFRスポーツカーとなる新型の投入です。

 パワートレインは、ガソリンエンジンとして優秀な1.5リッター直列3気筒か、2リッター直列4気筒のVC(可変圧縮)ターボを搭載し、MTやDCTを組み合わせ、ボディタイプはスタイリッシュな2ドアクーペと4ドアクーペに仕上げるというものです。

 これは往年のスカイラインである6代目「R30型」に設定された4気筒エンジンのスポーツモデル「RS」シリーズと、日産のいわゆる“901運動”で生まれた8代目「R32型」を融合し、現代に蘇らせたものをイメージしています。

 電動アシストはなく、メカニカルなトランスミッションによるダイレクトなエンジンの良さを感じてもらい、車重も1.5トン未満に収めることで、操る楽しさのある現代版のライトウェイトスポーツを目指します。

 これは長年の日産ファンの希望であるスペシャリティカー「シルビア」の復活にも繋がるだけに、幅広いクルマ好きからの支持も期待できます。

 しかし残念ながら、その現実性は今のところは「ゼロ」に等しいといえるでしょう。

■「FR」は廃止か… 新たな「スカイライン」の中身は?

 そもそも現在、日産のFR向けのプラットフォームは、SUVやトラック向けのものが主流です。

 乗用車向けといえば、現行のV37型と現行型「フェアレディZ」に使われる「FR-L」プラットフォームしかありません。

 これは大型車向けのものであることに加え、古いプラットフォームにコストを掛けて改良を図るのも現実的とはいえません。

 さらにいえば、巨額の赤字を抱える日産にとっても、FRレイアウトを可能とする新たなプラットフォームの新規開発は困難といえます。

 現在のリソースで最も現実的な選択肢が、スカイラインの“クロスオーバー”化。そう、かつての「スカイラインクロスオーバー」の復活です。

 スカイラインクロスオーバーは、2009年に発売された先代の「V36型」スカイラインと基本を共有する、FRレイアウトのシティSUVでした。

 元々は、海外向けの高級ブランド インフィニティ向けに開発されたモデルであるため、豪華さも持ち味でしたが、今のSUVブームへの過渡期ということもあり、日本では不発に終わりました。

 一方、インフィニティ版である「QX50」は、主力モデルとして今も継続され、2017年に2代目が登場。2020年には、クーペSUV「QX55」も追加されました。

 いずれも現行型「エクストレイル」と同じ「CMF-C/D」プラットフォームを採用したFFベースのクロスオーバーSUVであり、エンジンには2リッター直列4気筒VCターボを搭載し、CVTを組み合わせています。

 駆動方式はFFと4WDを用意しており、気になるボディサイズも全幅こそ約1900mmと大きいですが、全長がエクストレイルと同等なので、日本でも現実的なサイズです。

 これをベースに新生スカイラインを投入するのが、クレバーな選択肢のひとつともいえます。

 しかし、デビューよりQX50が6年、クーペのQX55でも5年目を迎えることから、基本構造こそ共有するものの、次期QX50とQX55の方向性を見据えた新型スカイラインの開発が進められていくのではないでしょうか。

 ポイントとなるのは、次期型の存在が明かされた新型「エルグランド」でしょう。2026年投入の新型では、パワートレインは発電専用の1.5リッターエンジンを搭載した「第3世代e-POWER」ハイブリッドが搭載されることが明かされています。

 宿敵であるトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」との戦いに必要なのは、間違いなく日産らしさ。豪華さ燃費よりも、日産車らしい走りの良さが最重視されるでしょう。

 筆者は新型スカイラインに、日産のフラッグシップミニバンに相応しい新e-POWERを強化したものが採用されるのではないか、と睨んでいます。

 最大の違いはエンジンとモーター性能で、エンジンを2リッター化し、モーター出力も向上させることで、スポーティな走りに結び付けます。

 さらに電子制御4WD「e-4ORCE」が標準となり、「ノートオーラNISMO tuned e-POWER 4WD」で磨いた後輪制御技術も投入され、後輪の使い方で走りを面白くする工夫も凝らされると予想。

 何しろノートNISMOの4WDの開発には、当時レースシーン最強を誇ったR32型スカイラインGT-Rより搭載し、磨いてきた4WDシステム「アテーサE-TS」からの知見も活かされているからです。

 なので、スカイラインらしい後輪駆動の味わいも、しっかりと継承されます。

 時代の変化を受け、形状も駆動方式も変化するとみられる新生スカイライン。

 今、日産が持つリソースと世界的にニーズから予想される姿は、クロスオーバーSUVとみて間違いはないでしょう。

 ただ今も日産社内には、スカイラインに対する熱い思いを持つ人たちが大勢います。

 その走りは、間違いなく“スカイラインネス”。その名に恥じないものとなることに疑う余地はなく、その登場を期待して待つことにしましょう。

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